「メタ認知力」という大切なスキル(3/3)
ようやくシリーズで始めたものの最後。昨夜は一個前のブログを書き始めてしまったのが2時半、
テーマがふわっとしたものであったのと、
自分の伝えたいものが固まっていなかったことを途中で気付いた時にはすでに遅し。
推敲を重ね、気付いたら4時でした・・・
今朝は10時半から17時まで二つのインターンのかけもち。
ほぼ抜け殻放心状態なので、課題・宿題にすぐ取り組む気が起きないので
ブログを書きつつ「メタ認知」の復習をしようと思います。
既に三週間も前の金曜にあったこの授業・・・
時が経つのが早すぎて愕然とします。
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この授業についてつぶやいたことがあるのでここに再掲
4月12日(金)メタ認知の次の週の「類推」Analogyの授業の後
「Tomo Matsu (松川 倫子) @Mokomoko924
今朝のApplying Cognitive Science in Teaching and Learningでは隣に某大学の
生物学の教授、前にMIT Media LabのLifelong Kindergartenの研究者でその3人で
今日のテーマの「類推」についてディスカッション。」
「教授のTina Grotzerの3時間授業の設計が素晴らしすぎるのと、この授業で出会う
仲間とのディスカッションが楽しすぎるのとでこのクラスがあと2回で終わる
ということに泣きそうになる・・・・授業の最後に毎回拍手が起きるのもきっと
皆がこの授業でのひとときが大好きだからだろうと思う」
4月17日(土)ボストンテロ関連によって「学びの応用」Transferの授業が休講に(涙)
教授から教材・補足資料などへのリンクを共有するメールが来たのでそれを見ていた
ときにつぶやいたもの
「今取っている授業の一つは授業の翌日に「当日使用したPPT、参考資料類」を全て
コースwebsiteに載せてくれる。その内容がとても素晴らしいので自分のdropboxに
せっせとダウンロード中。こうやってダウンロードする過程で当日のことを思い出す
から復習としてもこの仕組みはいいな、と。」
「他の授業では授業の当日にPPTがアップされ、それを自分のPCやipad上で
表示しながらその上にメモ、または隣に開いたmicrosoft wordやevernote上に
ノート記録、という形式がある。便利だけど復習が自発的に起こる可能性が低い。
後日教材に「再訪問」させる仕組みは良い」
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なのでメタ認知の最終回は授業当日に自分がEvernote上でとったノートと
上記コースwebsiteに載せてある当日資料などを見ながら復習用メモと
しようと思っています。(かなりマニアックなので関係者以外は
全部読まれるのはお時間がもったいないかと思います・・・)
ちなみに素晴らしいカリキュラムデザイナーだと私が思うGrotzer教授の
当日の3時間の授業のアジェンダは以下のようになっていました。
①:Indiv reflection(個人のリフレクション) ②:Group Experience ③:mini-lecture ④:Small group jigsaw discussion 休憩 ⑤:Small group discussion ⑥:Connecting forward(次回に向けて、クロージング)
①まず自分がlearner・educatorとして「メタ認知力」というテーマに対して 過去どういう体験をしていてどのように捉えているか、について また自分が疑問に感じていることなどをノートに記載する時間を与えられます (これは特に共有しない)
②クラス全体であるビデオ(※)を鑑賞する時間に入ります 鑑賞前に「自分の思考パターンを意識しながら見るように、どのように 自分の思考がシフトするかに注意するように」という教授の指示あり。 (※)ビデオはトウモロコシの種がポップコーンに出来上がるまでの 過程をドラマチックな音楽や撮影アングルや拡大レンズなどを使って 表現している内容。最後の最後になるまでこれがポップコーンだということは 分からないようになっている
・何を見せられているのかが全く分からず、BGMや画面に表示されるものから 必死に理解しようとしながら自分達は画面に集中。と同時に自分の思考についても 意識しなくてはいけないので結構疲れる数分間。
・その後教授による問いかけを通じたクラスディスカッション 「ビデオのそれぞれのタイミングにおいて自分の考えていることは どのようにシフトしていったか」 「認知とメタ認知の二つのレイヤーはどう関連していたか」 「自分へ負荷(cognitive load)はどの程度であったか」 「自分が知らずのうちに持っている前提はどういうものがあると気付いたか」 「認知面のみならず感情面ではどういう変化が起きていたか」、など ・そして二度目の鑑賞。今度は「これはポップコーンができるまでのビデオ」という 期待値がしっかり頭に入った状態。全く異なる体験。 その後教授による問いかけを通じたクラスディスカッション 「一回目と何が違ったか」 「情報を処理する自分の頭の中で起きていたプロセスはどのようなものだったか」
・その後の教授のメッセージ 「例えばこういうことを生徒に言ってしまう人がこのクラスにどれくらいいるか 『もっと頭を使って考えなさい』『もう一度やり直してみなさい』『ちゃんと 考えているの?』と。生徒だって考えているのかもしれない、あなたたちが ビデオ鑑賞中に必死で考えていたように」 「カリキュラムをデザインする時、設計者は何を提供するかが分かっているけれど 学ぶ側にはそれが完全には伝えられていない、つまり今回の第一回目の鑑賞者 状態。そういうことを理解しなくてはいけない」 「「繰り返し同じことを教えるのは良くない」という人がいるけれども、 それは本当だろうか、一回しか体験できなかった人と二回体験できた人、 期待値が分からず学ばされた人と期待値が分かった上で学びを提供された人、 どちらの人のほうが''rich understanding''を得ることができるのだろうか」
・クラスメートのコメント一部 ・一回目の振り返り中に他者のコメントを聞けたことが二回目の鑑賞の質を 上げていた気がする ・答えを知っているものに取り組む時とそうではない時の人間の情緒面に 与える影響についての研究結果がある ・同じものを見ていても他人が何を考えているか分からない、ディスカッションを して聞く事ができてはじめてcollective thinking processを経験できた
③教授から発達心理学や認知科学分野の研究結果についてミニレクチャー ・子供は実はかなり若い時(3−4歳)ころから 「自分が知っていること」「他人が知っていること」の分別が できるようになる。「秘密」という概念を理解し始めるのもこのころ。 (親は知らないけれども自分が知っていること、など) ・今でも議論が続いているgeneric vs situated skillsの話 (前者はどのような場においても必要とされる普遍的なスキル、 後者はスキル特有の環境においてその威力が発揮されるもう少し専門的なスキル ・「“Thinking skills resist precise forms of definition, yet higher order
thinking skills can be recognized when they occur.” Resnick, 1987」
・考える力について 参考ウェブサイト(Project ZeroのThinking Classroom)
・thinking dispositionsという考え方の台頭 スキルのみならず ①感度の高さ、察する力 sensitivity ②察した後に「考える」力 ability ③その後を学びにつなげるための意欲、意志、モチベーション inclination この3つ全てが必要
・紹介されたTishman教授他が提唱する7種のthinking dispositions (生まれ持つ傾向、個人によって差があるもの、考える力に影響がある要素) ・broad/adventurous thinking ・towards wondering, problem finding, investigating ・build explanations and understandings ・make plans and be strategic ・be intellectually careful ・ask for and evaluate reasons ・be metacognitive
・思考力の段階(Grotzer教授の2013年春の授業スライドより) ・考える ・考えていることを気付く ・考えていることを説明する ・考えていることを評価する、吟味する ・考えていることを観察、モニタリングする ・考え方についてリ副書ンする
・上記に関連するもので、先日のエントリーにも書いた来日セミナーに
登壇予定のDavid Perkins教授の動画をインターネットで探していたら
ちょうど素晴らしいものがあったので以下に共有。1時間と長いですが
上に書いたいくつかのことにも触れています。
それについてつぶやいた内容↓
「人間の考える力、察する力、学ぶ力に興味がある人必見。先日興奮気味に ブログに書き、紹介したGHLPのPerkins教授来日イベントの予習?としても 良い気がする。それにしてもインターネットは素晴らしい。こんなのを無料で 聴けちゃうなんて。」(4月21日) ビデオへのリンクはこちら
「Forty years of teaching thinking/David Perkins」
④では既存の研究内容の結果がまとめられた2枚ほどの配布物をつかって グループでその中で担当を分け、他のグループメンバーに自分の担当の 研究結果を共有し、自分達の課題プロジェクトにどう応用できるか、の ディスカッション。jigsawという単語が使われているのは 一人一人が異なるピースを持っていて、一緒になることで全体像が 見える、の例えだからなのだと思う。
⑤最後のスモールグループディスカッションでは メタ認知を促すことをちりばめた授業を実施している先生二人の ビデオを鑑賞し、その内容を比較/考察するといったもの 両方ともedutopiaというサイトのもの。Grotzer教授はここの ビデオを何度か今までも活用していた。 ・その後のクラスディスカッションで印象的だったコメント 「novice thinkers think both cognitively and metacognitively but for expert thinkers, metacognitive becomes part of their regular thinking」
⑥この授業の内容が次の「類推analogy」と「学びの応用transfer」 どれだけ深い関わりを持つか、ということと 私達が今学期取り組んでいるカリキュラムデザインのプロジェクトにどのように メタ認知力を使う時間を織り交ぜるかを考えるように、ということを リマインド。このようにして3時間のGrotzer教授の授業は終了でした。 金曜の9−12時はいつもこんな感じで、密度の濃いひとときを過ごしています。